今回は、プロの和太鼓奏者2名と、健康体操のプロと、運転手2名で東北に向かいました。隊員達にとっては、お盆休みを生かしての訪問でしたが、普段イベント訪問している10軒以上の学童や施設などはまさに「お盆休み」・・・。どうなるのか少々不安はあったものの、現地での再会を楽しみに向かいました!
<8月11日(日)>
12時過ぎに新宿を出発。お盆の渋滞に巻き込まれ、22時に陸前高田の旧小学校で宿泊。初めての宿でした。震災とは関係なく2011年にそもそも統廃校となった校舎をリフォームされた宿でした。震災直後は、ボランティアの皆さんの宿泊所でした。
<8月12日(月)>
7時出発。陸前高田で3件訪問。再会をすごく喜んでくださり感謝!津波で折れた線路も、切断されたままでした・・・。
その後、大船渡の魚市場に行きましたが、お盆休み・・・他の店も朝早くから開いておらず・・・コンビニで朝食をとり、一路大槌町へ。
まずは、この10日ほど毎日朝昼晩、何度電話しても連絡がとれなかった方を訪問・・・。訪問前からすごく気になって、地元のリーダーに「連絡がとれないから様子を見てきてほしい」と電話しても、「昨日、自転車に乗っている息子さんを見たよ。何も言ってなかったけどなあ~」とのことで・・・。毎回、私たちの訪問をすごく楽しみにして下さっていて、手作りの沢庵などを用意して待ってくれているのに・・・今回初めて何度電話しても通じない・・・。訪問すると、耳の不自由な息子さんが、復興住宅の前で、海をぼ~っと眺めておられました。イライラしていた息子さんの話によると、「7月の初めに入院した・・・家族と一緒でないと誰も会えない・・・手紙なら預かるけど、返事はかけない・・・どうなるかはわからない・・・昨日病院に行ったからしばらくいけない・・・遠くの病院だから・・・」とのこと。手紙を書いて息子さんに預けていきました。すぐに、地元のリーダーの一人と、現地チームに連絡をして、それぞれに「今」できる最善を尽くさせて頂くことで継続的に寄り添えるように分かち合いました。
10時からグループホームAで、約1時間の和太鼓&健康体操。後ろの荷台をあけるとなだれをおこすこともなく、長距離運転に耐えて、きちっと積まれたままでした!
この8年の間に天に凱旋された方も複数・・・久しぶりのイベントに心から喜んで下さいました。余命1ヶ月と宣告された方で、食欲もない方の笑顔と、一生懸命体を動かす姿に職員の人が感動されていました。また、耳が遠くて普段は反応のほとんどない方も、太鼓の響きも音も伝わったようで、意欲的な表情に職員の方がビックリしておられました。
その後、B商店で再会を喜び、和太鼓奏者と分かると・・・急きょ野外ライブとなりました。10分の準備の間に、近所の人も駆けつけてくださいました。その後、店内でサックスの演奏。
その後、C商店で昼食。食後は、お店で健康体操。お母さんにも会えました☆
14時からは、ディサービスDで1時間の和太鼓&健康体操。近隣にもチラシを配ってくださり、子どもたちや近所の人たちも来て下さり感謝でした。和太鼓の迫力と、奏者のとびっきりの笑顔に、皆さんも拍手喝さいでした。大興奮した後は、健康体操で、呼吸を整え・・・素晴らしい良いチームとなりました。
16時から30分間は、グループホームDでサックスの演奏。きれいな衣装がとても素敵でした。
その後、毎回必ず訪問する町の高台へ。毎回同じ角度からの写真ですが、毎回変わった景色が見られます。旧役場跡も、草原になっていました・・・。
その後、Dさん宅を指定された時間に訪問。2週間前からご夫婦の為だけにでも、和太鼓の演奏をさせて頂くつもりの訪問でしたが・・・到着すると「ドッキリ」で沢山の人たちが待ち構えて下さっていました。震災後、再建された家・・・。今回は会えないと思っていた人たちにも会えました!近所の人たちも10人弱それぞれの家から見てくれていました☆
演奏後は、大槌のおいしい刺身やウニなどをもてなしてくださいました☆もちろん、健康体操も自然な形でおこなえました☆震災から8年のお付き合い・・・いろんなところを通りながら今を感謝しつつ前に進まれています。
大船渡の宿に21時45分到着。
<8月13日(火)>
7時に出発し、大槌町のスーパーで朝食。
その後、港に行くと、Eさんと、「ばあや」たちに会えました。ほとんどの方がお盆休みをとっておられる中、いつものように変わらず働いておられました。働き者の一家のために「太鼓演奏と健康体操の配達」。家族を病気でなくしたばかりでさすがに元気がなかったですが、獅子舞が出てくると大笑い・・・。
そして、大笑いしていると、この時期最も忙しいFさんがたまたま通りかかり・・・そのままアガペー農園へ行くこととになりました・・・。きゅうり、なす、夕顔、トマト、オクラ、みょうがなどの夏野菜の収穫をさせて頂きました。そもそも7年前に「原野?」の開墾から始め、種・苗植えや、草取り、ベこまき(牛ふんの肥料まき)、収穫・・・その時々に何かしら一緒にさせて頂いております。もともとは、孤独死防止=「見守り」の一環としてはじめ、継続されている活動です。収穫されたものは、地元の子ども食堂などで使用されています。
この畑のおかげで、「救われた」人たちも沢山います。皆、農業は素人ですが、図書館で勉強しながらの栽培で、毎年上手になって行っています☆
3月のアガペーCGN第88次で隊員達も一緒に原野から花壇づくりをしましたが、花が咲いていました!感動しました!そもそも花は、寂しい人や、悲しみの中の人に届けたりするために栽培されています。
私たちも夏野菜のおすそ分けを頂き、お母さんが入院している、一人暮らしの息子さんにも届けました。すごく喜んで下さいました。
その後、Fさんが、「新鮮なメジマグロが手に入ったけど、今どこにいる?」と隊員に電話・・・。お昼は、早速、メジマグロを「お母さん」にさばいてもらって、早速頂くことにしました☆海から水揚げしたばかりの頂いたホヤもあっというまに、キムチ味とお酢味の2種類に調理。食後は、みなさんで健康体操。夏野菜も喜んでくれました☆
14時からは社協の施設Gで45分間の和太鼓と演奏と健康体操。今回、初めての訪問先でしたが、来て下さった方の中にも職員の中にも知り合いがいて、私たちの訪問を楽しみに待って下さっていました。ベットの上で演奏を聞いて下さっている方もおられました。
その後、現地チームのジョイフルハウスを訪問すると、ペンキ塗り作業中でした。東京から10名以上のボランティアが来ていました。共に祈る時を持てて感謝。
その後、吉里吉里海岸に行くと、家族連れで多くの人たちが海水浴に来ていました。隊員の一人は、太鼓のリズムに合わせてダンスを堪能していました。
その後、数件訪問。
そして、津波到達碑の前で、鎮魂の思いを込めて海に向かい、和太鼓で1曲だけ演奏していたら、あっという間に10人以上の人たちが出てこられ・・・演奏が終わって、黙とうしていたら・・・「震災のボランティアの人だ・・・」と言う声・・・。お祈りを終えて見てみると・・・懐かしい顔(^^)/。H仮設住宅の集会場のイベントに参加してくださっていた方との再会でした!「久しぶり」「見たことあるよ」「ありがとうね」・・・。健康体操をきゅうきょ1時間・・・。三陸鉄道を2回も見られました・・・(1時間にほぼ1本)。
夕食を食べに「お母さん」の所に行くと・・・朝に収穫した夏野菜の料理がズラリ・・・。どれも新鮮だし、何よりも愛情がこもっていておいしかったけど、特に茄子料理が最高でした!いつも働きどおしのお母さん。そんなお母さんの「優しさの原点・・・色んな話を聞かせて頂きました。「人には歴史ありき」・・・。お母さんの「涙そうそう」のフラダンスは、プロ並みでした!
大船渡の宿に20時45分に到着
<8月14日(水)>
6時出発で大槌へ。
まずは、イベントに参加したくても時間がない、家族のようなHさんのために「和太鼓演奏の配達」。2011年3月からの仲で、7回目の和太鼓の演奏なのに、一度も聞いたことがないHさん。「聞いてみたい」の声に応えさせていただきました。近所の方も喜んで下さり、1曲のつもりが、3曲の演奏となりました。道をはさんで反対側の人たちもずっと見ておられました。小雨が降っていたのですが、演奏するときにはほぼ止みました。でも、念のために車の下での演奏となりました。
11時からはI民宿さん。
皆さん、とっても喜んでくださいました。楽しそうな笑顔と笑い声にこちらが癒されました。1歳の子も、泣くかもと思ったけど、大きな太鼓に興味津々☆若いお母さん、お父さんたちも健康体操に興味をもって楽しく参加してくださいました。
14時から太鼓奏者「す~さん」のファンがいる施設Jでは、皆さんノリノリで和太鼓の演奏にハッスルしてくださり、体も楽しく動かしておられました。
その後、Kさんが、わざわざ会いに来て下さいました・・・。
その後、L旅館を訪問。仮設の旅館で、頑張っておられます。鬼剣舞の大好きな女将のために、心を込めて演奏させて頂きました。「ラッセーラ―」も喜ばれました!
その後、地域のために身を粉にしておられる方で、敬愛する奥様を突然の病で天に送り初盆でした。今まではよく一緒に活動していましたが、喪に服されています・・・。
その後、大槌町立の「おしゃっち」に行きました。町の紹介や、震災関連の視聴覚資料がまとめられている建物です。子ども連れの家族が、震災映像のコーナーに立ち寄る時・・・「お母さんは見たくない」と言って泣きそうな顔をしてその場を立ち去られたどこかのお母さん姿が印象的でした。町民の方でも、この映像を見たことのある人は少ないようです・・・。
17時半に、お母さんのとこで夕食。私たちが収穫した夕顔を料理してくれていました!
18時過ぎからJ地域の盆踊り。和太鼓の演奏も10分間させて頂きましたが、本当に喜ばれました。2時間踊り続ける老若男女・・・すご過ぎます。台風の影響で降水確率も朝の時点でも90%でしたが、見事に雨は降りませんでした!何人もの方から「あっ、Kさん(隊員の名前)がいる。」「わ~、Kさん」「え~、なんで?引っ越したの?」と声をかけられました。今回は、会えないと思っていた色んな人たちにも沢山会えました。
子どもが見せてくれたすずめ蜂(はち)・・・「蜂蜜を買いに行ったら売っていた」・・・とのことでした。
「お父さん」に挨拶した後、大船渡の宿に21時45分到着。
<8月15日(木)>
6時出発
それぞれに思い出を反芻(はんすう)しながら、祈りつつの帰路。
夜20時に新宿に到着。
震災後、本当に多くの人たちとの良き出会いが与えられていますが、私たちの滞在時間は、わずかな時間です。それでも、顔を見るだけで、「家族」の帰省のように喜んで下さいます。ここ数年、天に凱旋される方や、入院される方が毎回おられます。電話、手紙、メール、SNS…などで地元のリーダーたちとやりとりをしばしば続けていても、その場に共に身を置けないもどかしさを時に感じることもあります。時間と空間を超えて「祈り」が届くことを信じて、さらに霊・心・体の癒しのために祈っていきたいです。地元のリーダー達、現地チームと連携して、少しでも寄り添わせて行ければと思います☆
※今回、会うことができなかった人たちからも電話がありました!「和太鼓の人が来られていたのに、参加できずにすごく残念!子どもたちも、〇〇さんも、△△さんも、□□さんも・・・みんなすごく残念がってた~。見たかったなあ~!今度は1ヶ月以上前に予定教えて~」「和太鼓、みんなすごく楽しみにしてるよ~また来てね!」・・・。感謝です。
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