2019年4月10日

第88次:2019年3月24日(日)~29日(金) 岩手県大槌町、宮城県気仙沼市、七ヶ浜町


三陸鉄道リアス線163Km(盛~久慈)は、3月23日に運航開始イベント、24日一般乗車開始。今回お会いした多くの地元の人たちとの話題で共通していたのは「鉄道の復興は一つの希望のシンボルです」という声でした。

また、三陸道、釜石道もさらに拡張工事が進み、今では大槌から宮古や花巻まで、高速道路であっというまに移動できるようになりました。震災直後は、野生の鹿たちを見ながら、電柱も一つもない細く険しい山を越え・・・巨大ダンプカーと交互通行し・・・その時のことを思い出すと、嘘みたいに快適な移動が可能になっています。

今回は、ゴスペルフォークシンガーの「みささん」が参加してくださいました。


<3月24日(日)>

皆さんに祈られ東京を13時頃出発。一路、気仙沼へ。 

アガペーCGNでも数回泥出しに加わった現場が、後に「教会」になりましたが、諸事情により一旦閉じることになりました。地元の多くの人たちに親しまれ、非常に惜しまれた「感謝会」となりました。サマリタンパースや、泥出しをして下さった一人一人のボランティアの人たち、チャーチの牧師先生家族・・・多くの方々の愛のバトンを受け継ぎ、人々が救われて行きました。感謝会の後、隊員に近づいてきて「震災で家も何もかも流されて、死ぬほどつらかったけど、でも震災があったからこそ皆さんに出会えた。・・・」と『今、救われた』かのような、救いの喜びの証しをして下さる方も数名おられました。泥出し、訪問、祈り・・・一人が出来ることは大海の一滴のようなものですが、皆さんの愛が合され、こんな素敵なドラマが起っていることに感動しました。今後は地元の他の教会に行くことになっているようです。今回、参加した隊員も初期の「泥出し」からのこととか、色々と思い出しながらのひと時でした。みささんも20分ほど、愛と祈りを込めて歌とメッセージを伝えて下さいました。



夜23時に宿に到着。月がきれいでした。


<3月25日(月)> 

朝やけ、日の出がきれいでした。




マストで、なかなか会えなかったAさんと再会が実現!津波のトラウマや、仮設住宅時代の人間関係などで非常に悩み、引きこもりがちになり、しかも、親の在宅介護でなかなか会えなかったのです。90分ほど話している間には、隊員を見つけて「元気?」って、近づいてきてくれる人もおられてうれしかったです。

その後、地元の人たちと23日の三陸鉄道が大槌町を走る開通式典の時の映像を鑑賞。感動しました。震災以降、どの地域よりも遅くまで、線路が、川や山に宙ぶらりん状態でした。8年以上かかってようやくの列車運転再開でした!


(まだ大槌駅を見たことのない)地元の人と駅に行きました。見るだけで、そこに立つだけで、一気にこの8年が走馬灯のようによみがえり、隊員も涙があふれてきました。地元の人たちの喜びはもっとでしょう。




その後、友人を送りがてら、他の駅も見学。無人駅でしたが、感動しました。
駅から海を見ながら祈りつつ歌っこタイム。お互い涙涙でした。




その後、数軒訪問。





8年前に幼稚園児だった子も、今では中学2年生!感動の再会でした。
宿に戻ると、「宿題を教えてくれたお礼に」と、はちみつとレモンでお茶を入れてくれました。すると、何やら楽し気な音楽が聞こえてきた途端、子どもたちの目つきが変わり、
子ども 「今日何曜日?」
隊員  「月曜日」
子ども達 「パンダ焼きの日だ!パンダ焼き食べよ~!」と大騒ぎ。
外に出ると、多くの近所の人たちが大人も子どもも移動販売車の前に続々と並んでいました。今や町の人気商品。


その後、Bガソリンスタンドを訪問すると、「あめっこ(飴)」で大歓迎して下さいました。みささんの「歌っこ(歌)」のプレゼント。
  


その後、Cさん宅を訪問。またしても、「ヨンタさん(アガペーCGNの代表、サンタさんの友達)にあげたいと思って、干し柿を用意してある」と・・・。2011年の冬に(倒壊の恐れのある)避難所になっていた小学校の軒下に干していた干し柿・・・。2011年12月に「ヨンタさん、食べてけろ」と頂いてから、未だに覚えて下さっている愛に感動です。息子さんの芸術の才能に今回も圧巻でした。




その後、各所訪問。道中にも、色んな人たちと再会できました!



18時からD民宿のお父さんとお母さん&お客様たちとみささんの歌っこタイム。復興を願ったみささんのオリジナル曲「新しい日は始まる」などを大熱唱。


夜は、宿の子どもたちと卓球大会。子どもたち(卓球部)の勝ちでした。

23時就寝。


<3月26日(火)>  

7時から宿の子どもたちと一緒に朝食&デボーション。


子どもたちを学校に送り出した後、「アガペー農園」へ。そもそも、「見守り」「孤独死防止」の一つの手段として、原野のようになっていた土地を、アガペーの青年たちも手伝って開墾した「畑」ですが、今回も「無から有」を作り出すような作業でした。先ずは送迎から始まり、送迎に終わります。

今回は、15名ほどの参加者とわいわいと楽しいひと時でした。「(無からの)花壇づくり」「草取り」「はつか大根~ラディッシュの種うえ(植える場所づくりからの作業)」を分担して、昼食込みで7時間。休憩には、みささんの“歌っこ”。

花壇を作る場所に倒木が多数・・・まずは、倒木を切って移動させました。(ちなみに、長めに枝を切り、畑の杭として使用します。)次は、石と草とり。そして、耕運機で土を耕し、ブッロクで塀を作って、その中に黒土と腐葉土をいれます。  










はつか大根の種を植えるにも、草を抜いて木枠を組んで土を入れてところからスタート。 収穫物は「子ども食堂」へ献品です。  



その後、高台へ。いつもの場所からの写真。


大槌駅も見えます。


震災時に氾濫して大きな被害を出した川幅を広げる大がかりな工事もまだ続きます・・・何年経過しただろうか・・・。


旧 役場の「保存」か「解体」かを巡って、もめにもめましたが、結局、この度、解体となりました。


震災後に救助犬と警察犬になった犬たちにも会えました!元気でした!いくつかの被災地でも活躍しているようです。


その後、数軒訪問。

夜は、地元の人16人でカラオケ&夕食タイム。こういう場面では恒例の「ひょっとこ」も出てきました。今だからできる交わりの場です。ここでも、みささんの歌っこタイムがありました。    




宿に帰るとペルー料理のデザートが用意されていました。これまた絶品でした。


23時就寝。


<3月27日(水)>   
7時朝食。その後、三陸鉄道に乗車予定で、波板海岸駅で待機するが、30分経っても電車が来ず、三陸鉄道に電話をすると・・・「暴風のために見合わせ&運休」・・・。

港に行くと、普段では有りえない光景が・・・。確かに、立っているだけでも、吹き飛ばされそうな突風でした。



港では、ワカメの各種作業を「ばあや」たちがしていました。ワカメの時期は本当に寝不足で大変だそうです。 

その後、数軒訪問。



「ふるさと」を一緒に歌ったり歌っこタイム。


私らの訪問を期待して、Dさん特製の「流し焼き(クルミとごまがいっぱい入ったパンケーキ)」と、くぎ漬けを用意してくださっていました!美味しかったです!





その後、14時10分からみささんの40分のコンサート。
みささんのファンのEさんたちにもお会いできました!


そして、お母さんに再会!
春の食事を「おやつ食べて」っと。
最高に美味しかったです!


夕方からFさん宅で濃厚な時間。震災、復興に関する話だけでなく、良き人格的な交わりの時となりました!気が付けば、あっという間の数時間。外は雪・・・。



金平糖のような人生・・・


24時就寝   


<3月28日(木)>
朝から魚をもたせてくださいました。隊員たちのために わざわざ数日前に釣りに行き、真空パックにして冷凍して くれたものです。(※写真は東京で解凍したもの)


 昨夜の雪も一部残る中、三陸鉄道に乗るために、この日、もう一度挑戦!浪板海岸駅から大槌駅の往復乗車が実現できました。








車内のとっては、鮭の形です。


途中、大槌駅で15分ほど待ち時間があったので、ドンカバチョ駅員の像の前で大槌町のテーマソング「ひょっこりひょうたん島」を大熱唱。タクシーのおじさんたちも喜んでくださいました。


大槌駅からは、お座敷列車(一日数本不定期)に乗車できました!靴を脱いで座席の下にいれます!


その後、数軒訪問。            





G保育園も訪問。もともと2011年に立替工事着工予定でしたが、震災で延び延びになり、昨年建て替えが実現。いつもは、他の場所で、イベントをする時に、子どもたちとはお会いしていましたが、今回、ようやく「Gこども園」訪問が実現。全てが子ども&職員&親御さんの視点で考えられており、無駄がなく、快適空間でした。トイレの壁紙(動物など)一つみても楽しい空間でした。園舎から、外に居る「アンパンマンたち」と一緒に三陸鉄道の列車も見られます!工事の様子もずっと園舎から見れたそうです。


この窓から三陸鉄道の列車が見えます。アンパンマンの後ろ姿も、窓から見えますね!


園舎の外に出てアンパンマンたちと一緒に三陸鉄道を見送る隊員。


フキノトウがいっぱいでした。


地元の人から頂いたお弁当を頂きました!すごくおいしかったです!


その後、訪問。




その後、H地区で40分間のコンサート。40名以上の方が参加してくださいました。「今日は良いの聞けた。来て良かった!CDはないの?」と声をかけて下さり、この心に感謝でした。



その後、文部科学省も推薦しており、町からもIさんが依頼されている「健康マージャン教室」にも参加させて頂きました。これも、孤独死防止、認知症予防の一つの方法。



その後、J旅館の女将と大将を訪問。歌っこを聞いて涙を流しておられました・・・。 お土産に「バラ型のパンケーキ」を持たせてくださいました。その後、今朝6時過ぎ撮影のドローン映像を一挙公開タイム!圧巻でした!雪の町、その上空は・・・。大自然の豊かさに感動です。   








夕方16時前に大槌町を出発し、宮城県七ヶ浜町に移動。
三陸道がかなり長くつながっており、快適移動でした。


20時前時から七ヶ浜の方たちと夕食タイム。

23時就寝


<3月29日(金)>
10時から 七ヶ浜のK避難所で「ストレッチ」&「歌っこ」&「お茶っこ」タイム! 約20名の人たちと素敵な時でした。




その後、数件訪問し、常磐自動車道で移動。テレビでよく見かける名前が次々と見えてきました。今回移動時の最大放射線量は「3.0マイクロシーベルト/時」だったようです。 黒い袋に詰められた汚染土などの保管場所もかなりの大きさでした・・・祈りつつ・・・。







東京には20時に到着。約1300Kmの車での走行でした。
皆様のお祈りありがとうございました!

各地のリーダーたちから「各地で次々と震災が起こる中、今もなお覚えて下さって、訪問してくださったり、お電話くださったり、お手紙を頂いたり・・・本当にありがとうございます!皆様にくれぐれもよろしくお伝えください」とのことでした。本当に小さなことしかできませんが、大きな愛をこめて一つ一つの出会いを大切にしていきたいです。

次々と受け継いできた愛のバトン・・・続く第89次に期待しつつ。

次回は8月頃に訪問予定です。

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