今回は、数回目の「フラダンスチーム」です。一緒に体を動かす中で、始めはお互いに緊張している部分があっても、「フラフラ~フ~ラ♪」と踊っているうちになんだか、心も軽やかになってくるようです。わざわざ誘わなくとも、自然に一緒に踊って下さいます。
10月7日(月)
午前9時45分、スタッフ達に送り出して頂き東京を出発。折から台風が二つ相次いで接近するとの情報でしたが、神様の御守りを信じて隊員は皆元気に、一路大船渡の宿を目指して進みました。道中、風があり、時折小雨が降る中、安全運転を心がけました。岩手県の一関からいよいよ海岸に向かって行く途上、雨と霧で視界が悪く、しかも街灯がほとんどない暗い山道、カーブの多い中・・・早くもピンチでしたが、祈りつつ切り抜けました。
10月8日(火)
午前7時にミーティング。天候は快晴。まずは、大槌町の高齢者グループホームを訪問しました。皆さん、待ち遠しくしておられ、暖かい歓迎を受けました。みなさんの馴染のある唱歌を懐かしそうに歌い、フラダンスにも手を動かして参加してくださいました。岩手弁の「主われを愛す」は以前にもフラダンスでいたしましたので、覚えてくださった方々がいて、喜んでくださいました。また、風船を使ってのゲームでも、ご高齢の方々もスタッフも夢中になって真剣そのもので少々ビックリ☆それまで静かに歌っていた皆さんまで、声をあげて風船を落とすまいと一生懸命でした。アッという間に時間が過ぎ、「また来てよ。」「今日は楽しかった。」「今度来るときはもっとゆっくりしていらっしゃい。」と声をかけてくださいました。一人一人と握手をしながら、また訪問することを約束し、別れを惜しみました。
二番目の訪問先は、海岸に近い仮設住宅。大槌町の公民館分館があり、前回の援助隊も奉仕したところです。すっかり顔なじみになった方々が次々といらっしゃいました。若い夫婦が1歳のかわいい娘さんを連れて、今回も参加してくださいました。唱歌を歌っている時も、フラダンスを皆さんが隊員たちと踊っているときもその子は一緒で、笑に満ちた和やかな集会となりました。ゲームですっかり興奮した後は、静かな絵話。愛を分かち合うストーリーに、じっと聞き入っていました。ここでは隊員が準備したお茶を皆さんが喜んで下さり、ゆっくりとお交わりの時を持つことができました。被災した時のこと、仮設での生活のこと、これからの復興住宅への願いなど、話は尽きませんでした。
皆さんがお帰りになった後、残っておられた80歳を超えるAさんは、前回の援助隊のメンバーからの手紙と写真を喜んで下さいました。・・・。共に感動のひと時でした。
ところで、集会をしている間に、近くで熊が出現したことが後でわかりました。町役場からの放送がなかったので、ほとんどの方々が知りませんでした。山に餌がなくなってきて熊が民家にもやってくるようになり、気をつけなければなりません。復興住宅の準備は、区画整理がなかなか思うように進まず、この仮設住宅の2割の方々が既に親戚や知人を頼って出て行かれたとのことです。公民館分館は来年2月に取り壊し、5年後に完成の予定と聞きました。「分館が残っている限り、続けて来て下さい。」と館長さんがおっしゃって、援助隊を見送ってくださいました。
10月9日(水)
午前10時から大槌川上流にある仮設住宅の集会所で、楽しい唱歌、フラダンス、ゲーム、絵話、そしてお茶をいただきながら交わりの時が持たれました。小雨の中にも関わらず、皆さんなかなかお帰りになろうとせず、正午までの2時間、充実した時でした。小グループの交わりの時に、「必要なものは何ですか。」と尋ねたところ、「ほとんど間に合っています。」との返事がありましたが、少したってから、「本当に必要なものはね、我が家」と答えた方がいました。その方は仮設の中のグループホームにおられ、9名で一緒に生活しているとのことでした。集会所のスタッフが交代で、食事の下準備を手伝い、病院へ定期的に連れて行ってくれたりし、その帰りにスーパーで買い物をするとのこと。何も残っていない海岸地帯に我が家が建つのはいつになるでしょうか。仮設の皆さんの願いが早く叶えられるように、隊員たちは心篤く祈りました。
川を下って、午後1時過ぎにもう一つの仮設住宅を訪ねました。ここでは、仮設の皆さんが揃って前に出てきて、フラダンスを一緒に踊って楽しんでくださいました。ゲームの興奮度合は、これまで訪問したどの場所よりも最高潮で、幼子のように声を挙げて夢中になっていました。小さなお孫さんを連れて参加なさった方もあり、和気あいあいとした交わりでした。
前回訪問の折にここでビデオを見せてくださった漁船の船長さんが見えないので、スタッフに尋ねましたら、約1か月前に交通事故で入院されたとのこと。病状は重症で芳しくないとのことで、隊員一同で御癒しを祈りました。
仮設内にある商店で買い物をし、その後お店のご夫妻から災害時のこと、その後のことを詳しく聴きました。今もなお亡くなった方々の夢を見て、眠れない夜を過ごす方が多いそうです。復興住宅2棟が近くに完成し、体の弱い方々が先に入所したそうですが、しかし、弱い人たちだけでは自治活動ができないので、困っているとのことでした。課題が一つ一つ解決されて、不安な生活から早く解放されるよう、祈りました。
10月10日(木)
津波が襲った海岸で、心合わせてこの地域の復興を祈りました。
東京への帰途、陸前高田の森田先生をお訪ねし、私たちのこれからの働きのためにお祈りをしていただきました。工事のために渋滞しましたが、台風の影響からも守られ、元気に奉仕を終えることができ、感謝でした。皆様のお祈りをありがとうございました。
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