2014年3月11日

第53次:2014年2月17日(月)~20日(木) 岩手県大槌町


ハープのキャサリンさん(岩手県在住)含む、合計5名(男2人 女3人)で大槌町に向いました。今回は、複数の「仮設住宅」や「老人ホーム」や「幼稚園」の訪問をさせて頂き、ハープの演奏とお茶のひと時☆雪かきとお掃除も、少しですがお手伝いさせて頂きました。



2月17日(月)

今回の救援隊は、雪が各地に残る中の出発でした。出発の前日に、「雪で高速道路が通行止めになっているところがありますが、それでも来ますか?」との連絡を頂きました。一瞬、不安になりましたが「高速道路で行けないところは、下道で行きます。」とお返事をしました。多くの方に祈って頂きました。そして、出発の朝になると通行止めが一か所になっていました。9時出発の予定でしたが、1時間早く8時に出発をしました。「雪の中でも来たことが皆さんの喜びになり、励ましになるように」との祈りを受けて出発をしましたが、まさにその通りになりました。一区間だけは一般道におりました。それも、雪のせいではなく事故のためでした。北上すればするほど雪の多さにびっくりしましたが、雪が降り出すとまた積もって通行止めになるのではとの懸念から必死に祈りながら進みました。



今回はイギリス出身のハープ奏者であるキャサリンさんがアガペーCGNの働きに同行して下さることになりました。キャサリンさんは、震災後、多くの外国人が帰国する中で、彼女は3.11の2週間後にはすでに日本入りしてくださった音楽宣教師です。来日直後のキャサリンさんは、日本語が全く話せませんでしたが、3年経って日常生活の会話どころか東北弁も理解するくらいに日本語がペラペラです。神様が日本での働きのためにキャサリンさんを急いで備えて、整えて下さったのでしょう。キャサリンさんは岩手県在住ですので、大船渡のコンビニエンスストアで合流をしました。そして、今回の拠点でありいつもお世話になっているY商店に午後7時に到着しました。今回の宿泊所は、前回大掃除をしたY商店の隣の一軒家です。今回は私たちの他に、10数人の大工さんたちが近くの別の宿泊所に滞在しており、毎回時間をずらしてのご飯タイムとなりました。Y商店のYさんは私たちが明日から来るものと思っておられたのですが、一日早く来ても大歓迎してくださり、豪華な夕食でもてなしを受けました。男子と女子とそれぞれ一部屋ずつ頂き、事故なく何のトラブルもなく無事に着いた感謝の祈りをささげ、明日に備えました。




2月18日(火)

朝起きると外気の温度と室内の温度差にびっくりしました。東北の寒さに慣れていない私たちは一瞬ひるみそうになりましたが、それぞれ防寒をしっかりしました。共に朝の祈りをし、Y商店で朝ご飯を頂きました。Yさんはいつものように町内の幼稚園や保育園のお弁当作りに朝早くからすでに働いておられました。私たちのチームが5人、そして大工さんたちが10人ほど泊まっておられたので、Yさんは毎食15人以上の食事と、町内の子どもたちのお弁当作りと、また自分のお店に出すお惣菜作りを休みなくされるのです。添加物を一切使用せずに作ってくださるおかずは安心して頂けるものばかりです。最近もテレビにその活躍ぶりが放送されたそうで、その録画を見せて頂きました。震災後からほぼノンストップで人のために、復興のために働き続けているYさんの喜ぶことを私たちは何でもさせて頂きたいという思いがありました。ですので、今回、Yさんから是非行って欲しいという場所を紹介されて喜んで行かせて頂くことにしました。それは、Eセンターという高齢者サポートサービス施設でした。先方にお電話をして場所を確認すると仮設住宅の一角にありました。到着するとすでに皆さんはお集まりで、和やかな交流をされていました。ハープをカバーから出して準備をし始めると、思わず感嘆の声があがりました。準備が早く終わると控え室でコーヒーを頂きました。さて、私たちの頂いた時間は30分~40分でした。まずアガペーCGNとメンバーの紹介をし、どのような目的で来たのかを説明をし、早速キャサリンさんに登場して頂きました。キャサリンさんは平日に、宮古や山田町の仮設住宅を回っておられるそうです。初めての場所でしたが、昴(すばる)やいい日旅立ちなど日本の懐かしい曲や童謡を織り交ぜながら、アメージンググレイスやいつくしみ深きも演奏し、心に残るご自身のお話をしてくださいました。ハープの演奏を聴きながら、涙を流して一緒に歌っておられるおばあちゃんもいらっしゃいました。ほとんどが70代から80代のおばあちゃんでしたが、みなさんとてもお元気でにぎやかな方々でした。演奏の後に、買い物に行くという二人のおばあちゃんが車で出かけました。お二人はわざわざ私たちへの感謝を表すためにお土産を買いに行ってくださったのでした。・・・。私たちは、参加者の方々とセンターの職員の方がと一緒にお昼ご飯を頂きました。それぞれのテーブルがにこやかで楽しそうに盛り上がっていました。みんなで歌う歌詞カードの裏には聖書のことばを印刷していましたので、その説明をしたら、「私も教会に行きたいです」という方がおられたので、大槌町に一軒ある教会「ジョイフルハウス」を紹介しました。最後にはお祈りをして、写真撮影をして次の場所へと向かいました。是非また来てくださいとの言葉に励まされ、涙よりも笑い声が多くなってきたのではないかと思わされました。



次の場所は、Eセンターから車で5分のところにある高齢者施設Hでした。


アガペーCGNとして、今までにも何度も訪問させてもらっていますが、今回もみなさん楽しみに大歓迎で迎えてくださいました。ちょうどお昼寝の途中に伺いましたが、私たちが用意をしていると一人、一人と起きてこられました。Hの利用者は、車いすの方々もいらっしゃいましたが、一人一人に挨拶をすると、みなさんとても元気に答えてくださいました。また、元気な職員の方々に励まされました。

ハープの演奏が始まると、みなさん静かに集中して聞いてくださいました。また、讃美歌を何か歌って欲しいというリクエストを頂いたので、アメージンググレイスを歌いました。外はまだ雪が残っていましたが、雪にも負けない被災地の方々の強さと温かさを感じました。キャサリンさんの演奏と日本語の達者さに、みなさんが驚かれていました。最後に祝福の祈りをしてHを後にしました。

そして、次はいつもお世話になっているKさんに会いに待ち合わせ場所にでかけていきました。Kさんが演奏を聞きたいというと、キャサリンさんはKさんのために小さなハープで何曲かを演奏してくれました。Kさんの復興に対する熱い想いを伺い、地元の方々の手作りのキーホルダーを購入しました。また春になったら畑を手伝って欲しいとのことでした。



宿泊所であるY商店に帰ると、昨年オープンしたYさんのログハウス「よりみち」での演奏会のために、ログハウスの前の雪かきをしました。前回伺った時はオープン前でした。「よりみち」は地域の方々の交流の場所、またボランティア通しの交流もできるようにとのことでした。音楽の演奏会は初めてでした。観客は大工さんたちとYさんでした。30分間だけでしたが、素晴らしいひと時でした。Yさんのために、ボランティアのために、大槌町の復興のためにお祈りをすると皆さんがお祈りは初めてでしたが、アーメンと心をあわせてくださいました。遅い夕食をとり、一日の感謝と明日の期待と共に眠りにつきました。



2月19日(水)

この日の最初の訪問場所は、O幼稚園でした。キャサリンさんは、他のところでの演奏と違って、子どもたち用にディズニーの曲の演奏をしてくれました。知っている曲になると、子どもたちは自分たちから歌ってくれました。最後に「君は愛されるため生まれた」を歌いました。園長先生がその楽譜を欲しいとおっしゃったので差し上げました。そして、O幼稚園ではメンバー全員で紙芝居をしました。子どもたちにとってハープは珍しかったようですが、演奏自体よりも、紙芝居の時が静かにしていることが出来ました。みんな元気な子どもたちでした。




お昼ご飯をY商店で頂き、次の場所へと向かいました。いつも訪問しているA仮設です。不思議なことにキャサリンさんは以前に一度だけ、大槌町を訪れたことがありましたが、そのA仮設で演奏をしたことがあったのです。A仮設の方々は、キャサリンさんを覚えておられました。懐かしい再会をしてくださった神様に感謝☆ 演奏の後のお茶っこタイムが親しい交わりの時となりました。いろいろな質問が飛び交いました。そして、何人もから「また来てください」との言葉に、「また来ます」との約束をしました。





Y商店に戻り、次は雪かきとY商店のガラスのお掃除をしました。今回はそんなにY商店のお手伝いはできませんでしたので、私たちは短い時間に一生懸命にお掃除に精を出しました。夕食は、昨日演奏をした時にいらした三人の大工さんとY商店の息子さんと一緒でした。

一緒に宿泊していた大工さんたちともとても豊かな交わりの時となりました。






2月20日(木)

最終日の朝を迎えました。おいしい朝ご飯を頂き、午前中は泊まったところの大掃除をしました。前回大掃除をしていたので、そんなに大変ではありませんでしたが、それでも11時過ぎまでかけて、丁寧にお掃除をしました。お昼ご飯はY商店で購入し、お世話になったYさんとお店の方々にご挨拶をして、さようならをしました。帰る途中に城山体育館の高台に登り、一路東京に戻ってきました。




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