2015年12月5日

第71次:2015年11月15日(日)~20日(金) 大槌町(岩手県),郡山市(福島県)


今回は、「新潟県の『観光特使』であり、身も心も美しく、ユーモアのセンス抜群」のAさんと、「運転、色々と頑張ります☆」のBさんの晴れ晴れコンビが派遣されました。天気予報を次から次にひっくり返し、どこに行っても晴れ~!予報は雨だったのに、たとえ小雨が降ったとしても、車を降りる時には晴れ☆11カ所でのコンサートと各所訪問を任務全うすることができ、感謝致します。

今回の宿「大槌ジョイフルハウス(教会)」のご家族は、8月に引越ししてきてからどこにも行っていないとのことでしたので、3日間、食堂、ひょうたん島、港、コンサート会場・・・あちこち大槌町内を案内できて良かったです☆

行くとこ行くとこで「私、あなたを見たことあります。避難所で見ました」とか「あっ、知ってる!」とか「久しぶり」とか「どこかで絶対に会っていますよね?」・・・と声をかけられ、うれしかったです☆どこもここも顔を出すだけでも大喜びしてくださいました。しかも、全ての食事を地元の方たちと一緒にさせて頂きましたが、どれもこれも美味しかったです。


<11月15日(日)>  晴れ

数日前からの雨も出発の2時間前には止み、皆様にお祈りをもって送り出して頂き、一路「大槌ジョイフルハウス」へ。夕食を1時間ぐらいゆっくりとったのに、21時前には到着でき、ミジェル先生ご一家が歓迎して下さいました。ミーティングを1時間弱みっちりやってから、明日に備えてすぐに寝ました。無事608キロを完走し、感謝でした。



<11月16日(月)>  晴れ

6時起床。デボーション。朝食。体力勝負ですから、朝からしっかりと食べます。


7時半出発、まずは港の様子を皆で見に行きました。イワシ漁船がちょうど帰ってきました。

ジョイフルハウスの先生ご夫婦は初めて港に来られたそうです。


朝8時半~B仮設団地の皆さんと一緒にラジオ体操をした後、公民館に移動。在宅や仮設団地や復興住宅の垣根なく、「50分のコンサート」&「1時間のお茶っこ」に20人が来て下さいました。歌はもちろん良かったのですが、戸坂さんのトークに皆さん笑いが止まりませんでした。その後、8割の程の方が「お茶っこ」に残って下さり、初期の頃からの話とか、近況報告とか素敵な時を過ごさせて頂きました。今回は第一次からの写真を持っていきましたので、A地域の物資支給、炊き出し、イベント・・・「こんなことあったね」「初めての出会いは靴の時かな?」「一番の思い出は~2012年の干し柿・・・」など、話が盛り上がりました。




震災直後から「足こぎガソリンスタンド」でお世話になったBガソリンスタンドで給油。いつも通りに、満面の笑みと両手いっぱいの「飴(あめ)っこ」で大歓迎して下さいました。ほぼ全員初参加者だったので、震災直後のお話をして下さいました。


お昼はC商店の「お母さん」の所で頂きました。「お父さん」は、入院中でしたが、元気とのことでした。愛情たっぷりのお味噌汁もお惣菜もおにぎりも全部美味しかったです。忙しいお母さんに、いつもタイミングよく会えてうれしかったです!


その後、D高齢者施設でのコンサート。いつもは昼寝の時間なのでわざとギリギリに到着したのに、皆さんすごく楽しみにされていたために早起きで(笑)、訪問時、椅子に座ってほぼ全員スタンバイOK状態!コンサートはすぐに始められましたが、美しいゲストのAさんに男性も女性もうっとり。見とれすぎて、歌詞カードを何度も落とされる方も複数。元気に演歌や唱歌などを歌ってくださいました。お茶っこも皆様ニコニコ。


そして、E児童施設では、シャイな子が多かったのか、初めは恥かしそうでしたが、中盤からは本領発揮。30人以上のお友達と元気いっぱいに大きな声で歌ったり、「花いちもんめ」などで体を動かしたりしてくれました。スタッフの人たちも、「良かった!子どもが一つのことでこんなにまとまって参加できるのは今までなかなかなかった。それぞれが、個人個人で遊ぶ事があっても、全員参加でこんなに楽しむ姿すごい☆」っと喜んで下さいました。子どもたちもよほど楽しかったようで、本人たち自身から「10才のありがとう(2分の1成人式)」の歌のプレゼントをしてくれ・・・ポロリと泣きました。震災から4年以上・・・上級生なのに全てが流されピカピカのランドセル・・・色んな思い出と子ども達の歌がかぶりました。指導員さんたちによりますと、子ども達が自分から「お礼に歌いたい」と言ってきたのも初めてだそうです。

♪  生まれて 10年たちました 覚えてないこと 多いけど  
      大人になるまで あと半分 子どもの階段 かけ上がる
  ピカピカだったランドセル  汚れた分だけ 思い出できた
      教室 校庭 体育館 みんなで過ごして4年生
  今、今、夢がある 輝く未来をつくりたい  
  今、今、夢をみて10年後には何してる?
       生まれて 10年たちました  大事に育ててくれたから 
      大人になるまで よろしくね  子どもの終わりが来る日まで
  にこにこ笑顔だけじゃない 悩んだ分だけ 大きくなった
  いつでも家族と友だちが 近くにいるから大丈夫
  今、今、伝えたい 普段は言えないことだけど 
  今、今、伝えよう 10年分のありがとう
  2分の1 成人式に 10才のありがとう 
  ありがとう ありがとう ・・・  ♪


その後、F保育園も訪問でき、気になっていた子ども達の様子を窓越しに見て、担任の先生に「その道」の分かりやすい、実践的な専門書を届けることができました。愛情あふれる先生、『何かできることはあるか?』と子どものために真剣に悩んでおられる先生に出会うと、毎回感動します。

他にも数軒訪問もでき、良かったです。
夕食は、カレーをミジェル家と一緒に食べ、夜19時~は、ジョイフルハウスでのコンサート。約20名の方々が駆けつけて下さり、うれしかったです。近所の方たちも喜んで下さり感謝でした。22時頃までお話に花が咲き、続きは次回以降と言うことで、また楽しみが一つ増えました。参加者の方から、青年たちが開墾を手伝った「アガペー農園」でとれた大量の野菜の差し入れもあり、明日の夜は鍋に決定しました。






<11月17日(火)>

6時半起き、デボ―ション、朝食、7時半出発。


まずは、8時半~G高齢者施設で40分のコンサート。
皆さん、初めての歌もまるで知っていたかのように上手に歌って下さいました。


その後、ひょっこりひょうたん島に行ってきました☆今日も『海に行きたいなあ』の願いが叶いました☆対岸の紅葉もきれいでした。


午前中は、秋にオープンしたばかりのH自治会館でコンサート。皆様、大変喜んで下さったようでした。昼食は皆さんと同じものを用意して下さり、一緒に昼食 & お茶っこ & カラオケ大会も参加でき、うれしかったです。仮設団地や在宅、復興住宅などの壁を越え50名程の方々と素敵な時を過ごせました。


午後は、I高齢者施設で30名程の希望者が集まって下さいました。純子さんは、お一人お一人と握手をして下さいましたが、どなた様も大喜びでした。歌詞カードではなく、美しい表情豊かな純子さんの顔をず~っと見つめて歌っておられる方も多かったです。




空いた時間を見つけて、生まれて初めての「柿取り」もしました。本当に楽しかったです。今日もまたとれたてすぐの野菜を沢山頂きました。



そして、J公民館で、放課後の子ども達のためにコンサートをしました。




夕食前にJ保育園など数軒訪問した後、昨日大量に頂いた大槌産の野菜で、鍋パーティ☆近所の方も駆けつけてくださいました☆3時間余りの時間があっという間に過ぎました・・・楽しかったです。まだ宴たけなわでしたが、22時過ぎに、「続きは来月以降に~」ということで解散。





<11月18日(水)> くもり

「不漁」とは聞いていましたが、実際に自分の目で現状を見たくて、隊員の一人は、朝5時半起きで、一番で港に・・・。結局、連日、港に行けました。今年は過去に例を見ない程、サンマや鮭などが獲れないそうです。震災で鮭の孵化(ふか)場が流され、復興工事(海の中も川の中も)の影響もあり、4年で帰ってくる鮭・・・予想はされていましたが、不漁です。昨年の今頃はタンクが足りないぐらいの大漁だったのに~。港が復興し、網があって、船があれば「復興打ち切り。それ以上は依存になる。」と隊員も思っていましたが、「現場を見ないと、現場の生の声を聞かないと分からないことがあるんだなあ。震災後、稚魚を放流できなかった影響は4年後・・・。」とは、海のない県で生まれ育った隊員にはビックリでした!ちなみに、今年でも、震災前の半分しか放流できなかったそうです・・・。



7時半に朝食を皆で食べ、8時半に出発。

そして、一番の高台から毎回変わりゆく町を見ながら祈りました。事前に予定表はFAX済みでしたが、ボランティアセンターにご挨拶。初期の頃からずっとお世話になっている担当者とも久しぶりにお会いできてうれしかったです。


数ヶ月で道は相当変わります。ナビは役に立ちません。夜走るときには特に神経を使います。有ったはずの道が、盛土、新しい道をつくる為になくなり、橋ができ・・・。

K幼稚園で40分のコンサート。相当、子どもたちも喜んでくれました。ミジェル先生の口笛も前回に続いて今回も大好評でした。純子さんの美しさと、トークの面白さに、子どもたちから「僕と結婚してください」って5人の子たちから言われていました☆



お昼は「救助犬(看板娘)」に会いに、「Lそば」で食べました。さすが、貫禄がありました。大震災で色んなことがあり、大槌町第一号の救助犬が誕生しました。第二号も間もなく誕生しそうです。


午後は、M障がい者施設で45分のコンサートでしたが、到着を待ち構えて、ずっと待って下さっていた数名の人々。「す~さん(和太鼓)、来てほしい」「ゆいとくん(和太鼓)、待ってます」「今日をすごく楽しみにしていました。ずっと待ってました。」・・・。ビックリしました。終了してからも、親しく声をかけて下さりうれしかったです。


その後、N高齢者施設で45分のコンサートをしました。近所の方も2名駆けつけてくださいました。大きな口を開けて、しっかりと演歌や唱歌、簡単なゴスペルを歌ってくださいました。



その後、O商店で美味しい夕食を購入し、某所で食べ、いざ、新花巻へ。純子さんは新花巻から新幹線で東京へ。もう一人の隊員は、21時前に花巻温泉の激安宿に到着。5つの100%温泉を満喫し、体の疲れもすっかりとれました。



<11月19日(木)>

新花巻から東京まで一人の車での移動の予定でしたが、昨夜もぐっすり寝られたのに、一人になって緊張が緩んだのか非常に眠かったです。高速に乗ってわずか1時間で睡魔・・・早速仮眠20分。再び出発するがまた睡魔・・・ということで、仙台で下車。隊員は、祈りつつ「風」をキャッチして、動くタイプです。仙台の被災した普段なかなか訪問できない人たちや、今なおボランティアに励んでおられる方々を訪問して、仙台のユースホステルに宿泊することになりました。相部屋の値段設定なのですが、宿泊客は一人、つまり貸切。これも恵みでした。被災されたあの方もこの方も、復興支援に関わってこられた方々も、全国から集まってきた「シューズボックス」にクリスマスプレゼントを詰めて梱包作業をされていました。私も1時間半程お手伝いしてきました。愛の良き循環(愛の応答)が無理なく自然に巡っており、心地良かったです。




また、震災後できた、宮城放送のキャラクター「やっぺぇ」(東北弁で『やるぞ!!』の意味)にも、会いたかったのですが、タイミングよく会えて、夕方の天気予報の生中継を見学してきました☆「やっぺぇ!たいそう」も踊ってくれました。


夕食はせっかくなので、自腹で牛タンセット1.5人前(3段)を注文しましたが、5切れ程食べ残し、お持ち帰りしました。被災した友人と仕事後に、まったりとした時を22時過ぎまで過ごせました。震災後、よくメールなどで連絡をとっていましたが、なかなか会えず、ようやく顔と顔を合わせての再会。涙なくしては語れない友人の体験でした。「収穫は多いのに、働き人が少ない」「もう良いんじゃないかな」って思うこともありましたが、やっぱり、続けて行きたいと思った夜でした。



<11月20日(金)>

宿を9時前に出発。福島県郡山経由で、「サンタハウス」「シリア難民支援物資支援(福島の支援を受けておられる方も、全国からも)」「Cafe Level 0(カフェ・レベル・ゼロ)」などの訪問をし、各所で1~2時間お手伝いしたり、分かち合ったりした後、無事に東京に戻りました。皆と食べたおでんやコーヒー・・・美味しかったです!







それにしても、「不漁」のため今回は、魚がどこの食卓でも出てこなかったし、鍋の時に購入したぐらいでした・・・。昨年までは鮭が大漁のシーズン到来のはずなのですが・・・。昨年は、漁業関係者でなくても、あちこちの家で鮭(サケ)の新巻(あらまき)が大量にぶら下げられていたのに・・・今年は、水産加工の店たちしか新巻をつくっているのを見ません・・・。理由は漁業関係者から聞いてよくわかりましたが、「復興のジレンマ」でした。3つほどあるようです。


お祈りありがとうございました!5泊6日で1500キロの車での移動、11カ所のコンサートとなりました。事故なく、トラブルなく、祝福の内に第72次に引き継げることを感謝申し上げます。来月はヨンタさん(サンタさんの親友)と、トナカイさんとクリスマスコンサートで大槌を回ります☆人々の心に平安があるように、漁が回復するように祈りつつ・・・



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