2012年7月23日

第34次:7月9日(月)~12日(木) 陸前高田市、大槌町、岩沼市


今回は、被災された方々にリラックスした時間を過ごしていただき、心が少しでもほっこりできるようにお話を伺い、また一人ひとりとふれ合うことを願って、“ジョイフル・タイム”を企画してみました。「ゲーム」「振り付のうた」「(アメリカ人Kさんによる)ミニミニ英会話コーナー」「似顔絵描きコーナー」「歌のプレゼント」「パントマイム」などを通して、各地で老若男女問わず、大いに笑い楽しい時間を共に過ごすことができました。



7月9日(月)<新宿⇒陸前高田⇒大船渡>

午前9時30分 新宿出発。今回のメンバーは5人。特に今回は初めてアメリカから参加するKさんが参加☆

午後5時 陸前高田キリスト教会の森田先生を訪問しました。森田先生ご夫妻から、陸前高田で教会を始めてから47年間に渡る熱い前向きな取り組みを伺い、地域が被災をした今も変わらぬ情熱を傾けておられる姿勢に、大きな励ましを受けました。



午後8時 途中地元のマーケットで夕食をとり、宿に到着。
明日からのジョイフル・タイムの打ち合わせと準備をして就寝。


7月10日(火)<大船渡⇒大槌町(A幼稚園、B高齢者グループホーム、C広場)⇒大船渡>

午前8時 宿を出発し、大槌町へ車で移動。

午前9時 大槌町社会福祉協議会ボランティアセンターに活動開始の報告。

午前9時半 A幼稚園に到着。セッティングと少々の練習の後、ホ―ルに集まった子どもたち約40人の「おはようございます!!」のあいさつで元気いっぱいに“ジョイフル・タイム”がスタートしました。「じゃんけんゲーム」「ビームシュワッチ」「あててごらん」「Kさんのミニ英会話と英語の歌」、現役聖歌隊員2人を含むメンバー全員によって「いつくしみ深き」「アメージング・グレイス」を混声で歌い、約1時間あまりの最後には、幼稚園のみんなも知っている「わにのかぞく♪」を振り付きで歌って大はしゃぎでした。子ども達もとても楽しそうでしたが、隊員達は目じりも下がって、子ども達以上に楽しんでいたように見受けられました。




正午ごろ A幼稚園を出発して、近くのY商店でお弁当を買って昼食をとりました。

午後2時 B高齢者グループホームで活動開始。今度は午前中とは異なり、70歳以上のご高齢の方々とスタッフ30人程と一緒に楽しい時間を過ごしました。皆さんと、ゲームを楽しみ、似顔絵書きゲームをしました。その後、Kさんがご希望の方の似顔絵を描いて差し上げるコーナーでは、「津波で写真を流したので、自分の顔を描いてもらえてうれしい」と涙ながらに話してくださる方もおられました。メンバーが「いつくしみ深き」を歌った後、最後に皆で「ふるさと」を歌って会を閉じましたが、その後さらに数名の方々の似顔絵を描いている間、ゆっくりとお話をうかがうことができました。





午後4時 グループホームを後にして、震災以来毎回必ず立ち寄るガソリスタンドで給油し、その後大槌町の仮設店舗が多く集まっている「きらり広場」で、いつもお世話になっている地元の方々に会うことができました。彼らは、「仮設に住んでいる方々に日常的な手助けができるように、今日はペンキ塗りをしてきた」とのことでした。大槌町で暮らし続けてきた彼らの目から見る地域支援・復興支援について語って下さり、これからの支援活動の参考になりました。

午後7時 大槌町を後にして、宿へ移動。次の日の打ち合わせをして就寝。


7月11日(水)<大船渡⇒大槌町(D仮設団地、E・F仮設団地)⇒大船渡>

午前9時半 D仮設団地に到着。保育園の子ども達と、仮設の方々が集まって来られました。まず、子ども達を中心にジョイフル・タイムを進め、続いてご高齢の方々と一緒に似顔絵書きをして楽しんだ後、ここではメンバーによるパントマイムと大笑いタイムも登場し、真剣にその熱演に注目したり、皆大声でおもいっきり笑ったりしました。手をつないで丸くなって「ふるさと」を歌い、会を閉じました。終了後に残って似顔絵を描いてもらっていた方々から、仮設の集会場でお茶っこを飲まないかと誘われ皆でおじゃました。とても良い交わりの時を過ごせました。




午後1時 E・F仮設団地に到着。今回のメンバーの中では皆始めての訪問場所であり、少々緊張しながら車から降りました。ここでは仮設の一軒一軒をまわって、直接住んでおられる方々にお声かけをして、ジョイフル・タイムへのお誘いをさせていただきました。

午後2時 集会場に人々が集まり始め、短くご挨拶をしてから、まずは「フルーツ・バスケット」から始めました。参加者の人たちとわきあいあいと時間を過ごし、このゲームだけでも良いかと思われるほどでした。他の会場と同じように、ミニミニ英会話コーナー、似顔絵、大笑いタイムなどで楽しんだ後、最後に手をつないで「ふるさと」を歌ったとき、握られた手の強さに、互いの心がつなぎあわされている暖かさを感じました。この歌に涙する人もあり、被災をされた方々の美しい故郷を思う気持ちがひしひしと伝わってきました。「あきらめないで、以前よりもっと美しい故郷を夢見ましょう!!私たちは毎日皆さんのためにお祈りしています。」「みなさんのこと忘れませんよ。」「小さいけど何か一緒にお手伝いさせてくださいね」と言葉をかけると、「ありがとう。ありがとう。皆さんのおかげです。これからもよろしくお願いしますね。又来てね。」と返してくださいました。




午後5時 大槌町での活動報告のためにボランティアセンターへ向かいました。その後、被災し町長も亡くなられた大槌町市役所付近を訪れました。写真の石碑は昭和8年3月3日の大地震の体験を教訓にして建てられたものです。石碑には、「一、地震があったら津波の用心せよ。一、津波が来たら高い所に逃げよ。一、危険地帯に住居をするな。」と刻まれ、今回の津波の傷跡が残っていました。「高い防波堤を造ったことで、安心し、地震が来ても逃げなかった人々が流された・・・」と、A幼稚園の園長先生は語っておられましたが、今度地震が来た時には、この教訓をしっかり生かせるようにと願いました。


午後8時 宿に戻り、今回の活動全体をふり返り、反省と感謝の時をもちました。

そういえば、今回訪問した所でのお話です。ある団地のIさんは、大槌町の中心地にあった4代目の商店で、被災後は所有していた土地3000坪を仮設住宅建設のために提供し、そこに人々が便利に買い物ができるようにと新たに店舗を建てたとのことでした。精力的に地域の復興のため尽力しておられる様子を伺うことができました。あちこちでこのような話が聞かれますが、本当にすごいと思います。それぞれが、その町を愛し、人々を愛し、それぞれがあるものを出し合い、共に助け会う姿・・・毎回いろんな感動のドラマに直面して、涙を禁じ得ません。


7月12日(木)<大船渡⇒岩沼MSR+⇒淀橋教会>

午前7時半 宿を出発。途中、WH教団の被災地支援拠点の岩沼MSR+へ立ち寄り、一路東京を目指しました。

午後6時半 無事に淀橋教会に到着。

今回は、訪問箇所は少なかったですが、その分ゆっくりと時間を共にすることができました。隊員の一人ひとりが用いられ、特にアメリカから来られたKさんの似顔絵のサービスは、お一人おひとりと向き合う時間をつくり、その間にいろいろな交わりの機会を作り出すことになりました。

各地で、多くのボランティアが活動し、多くの「愛の種」「救いの種」「友情の種」「希望の種」「癒しの種」・・・が蒔かれ続けています。継続して通い続けることで「希望が見えない人にも希望の光が見えてきているようです」・・・。徐々に、あちらこちらで素敵な「愛の花」「救いの花」「友情の花」「希望の花」「癒しの花」が咲き乱れ、実を結びつつあります。ボランティアに向かっている私たちの霊・魂・体にまで、その「愛のパワー」があふれ流れてきており、不思議とボランティアに行けば行くほど、新しい更なる勇気と力と希望が沸き上がってくるのです☆共に復興のために進んでいきましょう☆



0 コメント:

コメントを投稿