「和太鼓 三宝会」がアガペーCGNと一緒に行くのは今回で4回目です。訪問先を探す際に、数ヶ所から言われたことですが「今は正直、通常の生活に戻したいのです。だから今年は特にどこからのイベント依頼もすべて断ってきました。でも、アガペーさんは、始めのころからずっと来てくれていたし、和太鼓はよく覚えています。・・・。楽しみにしています」とのこと。
今回、5日間で福島、岩手、宮城の3県を巡演するため、普段の「和太鼓 三宝会」のペース12か所ではなく、移動の多さのために9公演の予定でした。しかし、想定外でしたが、行く先々で「ここでも演奏してほしい」「聞きに行きたいが行きたくても本当に行けない」という、切実な声を聞き、なんとか時間をつくっては演奏させて頂きました。終わってみれば30ヶ所以上の訪問と、15ヶ所での公演をさせて頂きました。
連日朝早くから夜遅くまでハードでしたが、「貴重な出会い」「人々の笑顔」「子ども(おじいちゃんたち)がこんな喜んでいるのは久しぶりに見た~等と大喜びしてくださる人々の姿」に出会うたびに、「和太鼓 三宝会」のみんなは、最終日まで「もう一ヶ所、打たせてください」と申し出てくれました・・・。当然、体はかなり疲れていたでしょうが、何ものにも代えることのできない「出会い」を彼らは知ったようです・・・。
震災後数か月後以降は、当時、教会がなくボランティアが極端に少ない「岩手県大槌町」を中心に訪問させて頂いてきましたが、今回はあえて「ネットワークづくり」を少しひろげてみました。今回は、現地で継続して毎日のように活動されている方々と連絡を取り合って、宮城県3ヶ所と福島県3ヶ所でも演奏させて頂きました。どこに行っても大喜びされ、「笛と太鼓でお祭り気分が楽しめた」「是非ともまた来てほしい」との声を多く聞けました。
毎回思うのですが、「今回このメンバーで行けて良かったなあ~」ということ。今回は「和太鼓 三宝会」の20代のお兄さん3名と、スタッフ3名の計6名でした。演奏、運転、準備、片づけ、声かけ・・・一人一人の存在が必要でした。誰一人かけても、いつもにも増した恵みの巡演を行うことはできなかったでしょう。
9月8日(日) 晴れ時々雨(4時間ほど)
13時半 新宿出発
16時 Aキリスト教会の新会堂にご挨拶。何組かの家族がお茶を飲んでおられました。原発から5キロ圏内にある自分たちの教会から思い出深い椅子や絵などを輸送し、除染し、設置されていることなどを説明して下さいました。礼拝堂や、食堂などが間仕切りでうまく設計されており、最大400名ほどで同時に集会ができるようです。
今なお、教会員は全国に散らばってしまっていますが、月に1回程度のペースで遠方から礼拝に上ってこられる家族もいくつもあるそうです。そのような家族のために、宿泊設備やリラックスルーム、母子室、各分級室なども整えておられ、思いやりのあるぬくもりに満ちた教会に感じました。
和太鼓の演奏でこれから東北を巡演することを伝えると、「是非聞いてみたい」とのことでしたので、予定にはなかったのですが喜んで20分ほどの公演をさせて頂きました。老若男女問わず大喜びでした!
わずかな時でしたが、共に過ごすことができ、共に祈り合うことができ実に感謝でした。
17時半 いわき市のBキリスト教会に到着し、19時~の夕方の集会の中で30分間演奏をさせて頂きますので「公演準備チーム」と「夕食、朝食の買い出しチーム」に分かれて活動。
19時~ 「和太鼓を初めて見る、初めて聞く」とおっしゃられる方が多く意外でした。みなさん食い入るようにして楽しんでくださいました。
集会後には、震災後、教会からの支援をきっかけに礼拝に出席するようになっている(仮設住宅から来られた)親子や、「しばらくの間、東京に住んでいる時に、東京の教会に何度か行ったことがあります。その節には、大変お世話になりました。あなたのこと覚えています」と名乗り出て下さる方々もあり、実に感謝でした。しばしの時でしたが、その方々と語り合う中でそれぞれが「来てよかった☆ 出会えてうれしかった。今日ここで会うべくして会うことができたのですね☆」と喜び合い、双方少々興奮気味でした。
片づけをしていると、「感動しました!!!」と、手作りケーキの差し入れ☆ 夕食を食べた後、みんなでおいしくケーキを頂きました☆ そして、隣の銭湯でお湯をもらった後、Bキリスト教会で宿泊。持参した寝袋が役に立ちました☆ 快適でした。
9月9日(月) 晴れ
8時半~ ミーティング。各地でボランティアが減っているにも関わらず、今朝も多くの若者たちがBキリスト教会に集合。ここからも、それぞれが社会に遣わされて行きます。素晴らしい再会もありました☆
現地の人が、私たちを連れて行ってくれたのは、なんと原発のある町の人たちが避難してきているC仮設住宅でした。集会場に行くと、ラジオ体操が始まるところでしたので、一緒に体操。まだ2日目ですが、よく効きました。無意識のうちに早くも体が凝っているようです。
その後、本日演奏させて頂く商店街が元々あった場所に連れて行ってもらいました。海まで400m程でしょうか、本当に近く、ロケーションも最高でした。福島県の海も空も「今まで見た景色の中で3本の指に入るのでは・・・」と何度も思いました。近所のおばあちゃんに「今日D商店街で和太鼓の演奏をするので良かったら来てくださいね☆」と声をかけたら、「うれしい。行くよ☆ 絶対に行くよ☆」とのこと。時間になると、お友達も誘って数人で見に来て下さいました。
演奏後に、「声をかけてくれてありがとう☆ 楽しかったよ。次はいつ?」とのこと・・・。今日も素晴らしい「出会い」に感謝! 私たちは特に何もしてないのに、最も必要な人に、必要な時に出会わせて下さる神様に感謝! それにしても神様が作られた大自然は最高!!! 実に美しいです!
さて、10時半に演奏予定のいわき市のE仮設商店街に到着。まずは、8軒ほどの商店の方々に挨拶をしたのち、会場に指定された相撲場の石ころ拾い。「つっぱり(相撲)」という演目があるのですが、まさか本物の相撲場で公演する日が来るとは、演奏者たちも夢にも思わなかったようで、みな感動☆
45分間の公演予定でしたが、アンコール込みで1時間ほど、70人以上の方が聞いてくださいました。始めは30人ほどでしたが、太鼓の音が鳴り始めると徐々に人は増え、ちょうど昼休みにかかったので、エプロン姿のおばちゃんや、工事の人たちも次々と駆けつけて見て下さいました。窓から演奏を見て下さっている方もかなりいました。
E仮設商店街のお店で昼食☆ 地元の人たちお勧めの「チャーハン」と「餃子」と「ラーメン」・・・おなかいっぱい頂きました。東京のホテルにお店を出しても大繁盛するぐらいの美味しさ! 餃子のパリパリ感が何とも言えません☆ 絶妙です!!!
みなさん最後まで見送ってくださいました。わずかな時間ではありましたが、心の内を分かち合って下さいました。今まで聞いたことのないような現場の声、言葉に言い尽くせない「悲しみ」と「痛み」もわずかな時間ではありましたが、語って下さいました。
午後2時頃、福島県いわき市から、岩手県大槌町まで400キロ以上の距離を一気に車で移動。
日が暮れてから大槌町のF旅館に到着。新鮮な美味しい食事を頂き、明日に備えました。
9月10日(火) 晴れ
隊員の2人は漁の船に乗るために夜中の2時45分起きに成功(起きられる自信は正直あまりなかったです)。真っ暗闇の中、3時45分ごろ港を出航しました。特別に許可をもらえた私たちは、FIDR(アガペーCGNの代表がFIDRの副理事長)の新しい船に乗せてもらいました。
(ビデオで感動の場面を撮影してきましたが、写真だと、いまいちわかりにくいですが・・・)白い線みたいなのが魚の大群です!!!肉眼でも充分見えます!一斉に群れをつくって、定置網の中を、ものすごい勢いで逃げ回っていました。以前、船にのせてもらったときには正直肉眼ではほとんど何も見えませんでしたが、今回はすごかったです。
網をたぐり寄せているだけでも、魚(いなだ、さわら、とびうお・・・)やイカやなまこなどが網にからまって次々と引き上げられていきます・・・興奮状態の連続でした・・・。今まで不漁だったぶん余計に興奮しました。今シーズン2回目の大漁だったそうです。
10回以上超巨大なクレーン式の網(?)ですくって3トン以上とれました。時々、大きな鮭やサバやマスもかかっており、うれし涙が溢れてきました。
「漁業の回復が大槌の復興のバロメーター」とおっしゃる方も多くいますが、確かに一つの大きな目安だと思います。漁港が大きく地盤沈下し、船も、定置網や普通の網さえもがなくなり・・・。他の市町村の沿岸部はとっくに漁業が再開して、缶詰や乾物などに商品化されているのに、まだ漁すらできず、ただただ漁の再開をひたすら信じて、何の見通しもないのに、私たちがいつ訪問しても網を手でつくろっておられた姿を思い出します。
当時、彼らに大変失礼とは思いながらも現状を把握するために祈りつつ「漁の再開のメドはたちましたか?」と何度か声をかけてことがあります・・・。数人が涙をこらえながら、「僕らは何も分かりません。ただ、いつでも漁ができるように、(山の方まで打ち上げられたわずかな)網を使えるように修理しています」「大槌(故郷)から離れたくない。この町で漁をしたい」と語ってくれた人々との乗船でした。
漁港が整備され、定置網と、船が与えられ・・・魚も戻ってきています。そのうち、全ての機能を失ったかのように思われている水産加工場も徐々に回復していくことでしょう。今後の復興が楽しみです。
漁師さんたちの仕事ぶりは本当に真剣でかっこ良かったです! 帰路の朝焼けがすごくきれいでした(ビデオ映像の方がもっともっときれいに撮れているのですがカメラは難しいです)。
朝焼けの中、クレーン式の大きな網で、大量の魚を船から下ろし、種類ごと、サイズごとに分別。魚が次々と流れて来る中、漁師さんたちは慣れた手つきで、鮭やブリなどの大きい魚だけを別の容器に入れ、それ以外は最後まで流れていき、最後には自然にコンテナの中に入って行きました・・・。コンテナ7個が次々と満タンになっていきました。この日は3トンだったそうです。
7時 F旅館で朝食
7時45分 G保育園(仮設)を訪問。「アガペーさんだ~☆」と、みんなすごく喜んでくれました。この保育園は震災後、旧小学校の校舎を数年間使用していたため、「子ども用のトイレ」が一番ほしかったようです。
その次に、給食設備、4人乗りのバギー・・・多くの必要が不思議と備えられて来ましたが、今回急にベビーサークルが今すぐにでも必要になりました。
理由は、「8月末に急に2人の0歳児が入所することになったのはうれしいが、仮設の小さな部屋で0歳児から6歳児が同じ空間で活動するのは非常に危険。赤ちゃんが踏まれる・・・。大きい子たちの遊びが制限される・・・。べビーサークルがあれば~」という悩みを8月に聞いたので、直ぐにアガペーCGNから現場の職員の方が選んだベビーサークルを献品させて頂きました。
8時前の訪問のために、0歳児はまだ来てなかったのですが、ベビーサークルを見てきました。折り畳みができるのにすごく丈夫でした。
その後、子ども達に遊んでもらいました。将来の「和太鼓 三宝会」に入りそうな子たちも複数発見!!!将来が楽しみです☆
その後、高台から大槌の町を見渡し、それぞれに祈りの時を持ちました。元々、家が建っていた場所には、背の高い数メートルの草が生い茂っていました。
公演を前に、町の様子を見ることで、初めて大槌を訪問した隊員が3人いましたが、それぞれに感じたところがあり、演奏や交わりに生かせたようです。
10時半~ H幼稚園で1時間の演奏と太鼓体験コーナー。赤ちゃんやお母さんたちも見に来てくれ80人ほどが参加してくださいました。
演奏後は「お兄さんと遊ぼう」タイム。子ども達の元気に負けず、太鼓の達人のお兄さんたちもハッスル☆ 4人の子ども達を左右の腕にぶら下げて「高い高い~」。「お兄さんすごい!!!」の子どもたちのどよめき・・・あっという間に「僕も僕も~私もやって~お兄ちゃん~」「わぁ~い」。ものすごい歓喜です。
後で聞いたところによりますと、先ほどのG保育所でもこのH幼稚園でも「和太鼓の演奏より、子どもたちと遊ぶ方が体力いる~。本日もう4公演したのと同じぐらいのパワーを使った・・・。でも、むっちゃ楽しかった! 来てよかった! 次も頑張るぞ~☆ 子ども達がら元気と生きる力をたくさんもらったよ」とのこと。
ちなみに、この日は、予定では4公演(実際には1ヶ所増え、5公演)で、まだ一つ目の公演場所です・・・。
お兄さんたちの偉いところは「何事も計算をしないところ!」。たった一人のために演奏するとしても、相手が誰でも、常に「これが最後の演奏になっても悔いがない」という気持ちで全力投球です。彼らの気力と体力が最善に保たれるように祈るばかりです・・・。この日、残り3公演(4公演)。少々心配ですが、楽しみでもあります!
お兄さんたちの気力と体力の回復には、「おいしいバランスのとれた食事」が一番。「休息」は、宿に戻るまでありませんが、そこはみなさんのお祈りと本人の若さでカバー。毎回のように立ち寄るI商店でおかずとおにぎりを買ってみなさんと良きお交わりをさせて頂きました。美味しいお味噌汁や、超新鮮なお造りもサービスしてくれました。最高級のおいしさでした☆ 東京でこの新鮮な魚は、たぶん食べられません。
その後、いつも立ち寄るガソリンスタンドで満タンに給油。顔を出すだけでも「アガペーさん☆」~笑顔と飴ちゃんでお出迎え☆ その後、太鼓は大好きだが、忙しい職員さんたちのために急きょ数曲演奏。演奏していると、次々と車が止まったり、給油に入って来てくれたり・・・☆ いろんな意味で喜んで下さいました☆ 私たちもうれしそうな満面の笑みを見てうれしかったです。
14時半~ 30分間、J高齢者施設で公演。ディサービスの方を含めて120名以上の方々が聞いてくださいました。
太鼓のリズムに合わせて、手や体を動かしたり、手拍子で応援したり、「最高~!」「がんばれ~」「よっ、日本一!」と声援を送ったり、「わっしょいわっしょい」と声を出したり、お祈りの姿勢で過ごされたり・・・。それぞれに反応が見られました。職員さんたちもそのような入居者さんたちの反応に「すごい~」と驚かれたり、写真を撮られたり・・・。太鼓は、言葉を超えて、日本人の魂に響く何かがあるようです。
16時~ 1時間ほどK仮設団地で公演。80人ほどの人たちが見に来てくださいました。小学生や小さな子どもたちも10人以上遊びに来てくれました。この地域の声かけ役の労をとってくださったLさんとも良き交わりを持つことができました。
19時~ 1時間、M仮設団地で演奏。75名ほどの老若男女が大興奮です。赤ちゃん~高校生までの子ども達も10人ほど来てくれました。翌日N保育所の先生に「あっアガペーさん☆ 昨日M仮設で演奏されていましたか? 今日、保育所に来て、アガペーさんが来たと子どもたちが言っていたのですが」とのこと。今回は地元のニーズにより夜の演奏となりましたが、普段は仕事で参加できない若い働き盛りの人々も多数参加下さり非常に感謝でした。
21時にF旅館に戻り夕食☆ 写真の他にカレーライスもでました!!! 地元のOさんが遊びに来てくれました。
漁に行った者は朝の2時45分からの活動なので長い一日でしたが、貴重な体験をさせて頂きました。
9月11日(水) 晴れ
6時30分に漁港に魚を見に行きましたら、ホタテ・・・☆ 美味しそうです!
朝食後、いきいき農園(旧:アガペー農園)を訪問。数ヶ月前に草むらを一緒に開墾し、オクラを植えましたが、あのオクラが見事に成長☆ おいしそうなオクラをたくさん身につけていました!!! 他の野菜たちも順調に大きくなり、ボランティアの人たちが来たら、料理したり、お土産に持って帰ってもらったりしているようです。
いつもお世話になっている人たちと、「なすび」「オクラ」「トマト」「とうがらし」「ピーマン」「みょうが」を一緒に収穫し、お土産にもらった野菜は帰ってすぐに調理して食べましたが、とっても新鮮でおいしかったです。野菜らしい野菜でした。
8時45分~ 忙しい女将さんたちのためにF旅館の前で数曲演奏。
近所の方も含め、みなさんすごく喜んでくださり、次回はこの敷地で演奏させて頂くこととなりました。近所からも多くの人たちが駆けつけて下さり、窓越しから見る人たちも複数おり30人以上の人々が聞いてくださいました。
9時過ぎに懐かしのP保育園を訪問。P保育園は、大槌町のボランティアセンターからの依頼を受け、アガペーCGN第25次でも数回園舎の泥だしボランティアをさせて頂いた保育所です。
今年の5月に仮設園舎から、元の園舎に戻って来られました。しかも、年長さんになると、毎年和太鼓をたたけるようで、立派な太鼓もありました。まずは、子どもたちの演奏を1曲聞かせてもらいました。可愛かったですし、とても上手でした。
その後、和太鼓三宝会のお兄さんたちが太鼓を打ちだすと・・・みんな目も耳も心も釘付け!!! ゼロ歳児の子たちも10人ほどいましたが、泣くこともなく、最後まで楽しんでくれました。
さすが、お祭りの大好きな町だけあります☆ いろんな雰囲気の曲を演奏しましたが、いつの間にか1歳以下の数人の子たちは穏やかに眠り出し、大変激しい演奏の中でさえ、スヤスヤと寝続ける子どもも複数いました・・・。
1時間弱の演奏と「太鼓の達人への質問コーナー」・・・。最後にお兄さんたちの手を触らせてもらうと、子どもたちは「かたい~」「大きい~」と大はしゃぎ。90人ほどが見てくれました。
演奏中に獅子舞が出て来た時には、4~5歳児は、一斉に後ずさり。大槌町では町ごとに「獅子おどりがある」と聞いていたので、少々オーバーに演技すると迫力がありすぎたのか、4~5歳児は一斉に後ずさり・・・。
しかし、演奏終了後は、やっぱり獅子が気になるようで、獅子に近寄って来ては『な~んだ。怖くないね。僕もやってみたい。』とのこと。今度は子どもたちが獅子おどりをしてくれるかも知れません。
地元のQ商店でおにぎりなどを購入し、昼食を車中で食べながら次の公演場所に移動。予定では毎食30分程度椅子に座って食事をとる時間をちゃんととっているのですが、公演先の都合や、臨時に依頼公演が入ってくると移動しながらの車中食になります・・・。
それでも、「和太鼓 三宝会」のみんなの口から出てくるのは、「喜んで☆ ありがとうございます☆ 精一杯頑張ります」です。しかも、無理のない自然な笑顔☆ このような、生活(心)は、演奏中にもあふれ出てきます。どんなに疲れていても手を抜くことなく、しんどい時でも「最高の笑顔」☆ 彼らは、ほんとに太鼓が好きで、喜んでくださる姿に出会うのが大きなパワーになっているようです。
12時半~ R高齢者グルームホームで20分演奏。今朝早くに、隊員の一人が「こんにちは~。また来てます~。みなさんお元気ですか?」と、ご挨拶させて頂いたところ・・・「昼ごはんは早めに食べることが可能ですから是非和太鼓のみなさんに来てほしい~」とのとこで、実施となりました。
謙遜にも「体の不自由な方が多いので、他の場所で素晴らしい催し物があっても自分たちでは移動手段がなく行けないけど、こんな小さな私たちの所にもアガペーさんは来てくれるから本当にうれしい」等と喜んでくださいました。日頃は反応が少ないような方もしっかりと目と耳と心を開いて聴き入ってくれていました。短い時間で申し訳なかったのですが、それでも私たちの訪問を喜んで下さいました。近所の方々も遠くから近くから見て下さり45人ほどの人が楽しんでくださいました。
14時~ S高齢者施設でもたれた「敬老会」の音楽ゲストとして参加させて頂きました。近くの仮設の方や保育園の子どもたちも来てくださり、150人以上の人々と素敵な時を共に過ごさせて頂きました。岩手の伝統芸能や迫力のある太鼓さばきが披露されると、あちこちで拍手喝さい。天気にも恵まれ、海と空と山に囲まれた景色のよい場所で祝宴が繰り広げられました。
その後、車で岩手県大槌町から約200キロの移動。宮城県の牡鹿半島のT仮設住宅の公民館での夜の公演のために移動。ここは、継続してご支援されている方の紹介で演奏させて頂くことになりました。アガペーCGNでも、震災後数か月は何度か物資を届けさせて頂いた地域です。
2年以上ぶりの訪問でしたが、40人以上の方が来てくださいました。そのうち集会場に入りきれずに部屋の外で音だけを聞いておられた方も10人弱おられました。次回は午後に早めの時間に外で演奏してほしいとのことでした。
この日は、別の場所での宿泊予定でしたが、労をとってくださった牧師先生のご厚意で、1時間以上車で帰路に向かい、石巻市の中心部にあるボランティアチームの宿泊所に泊めていただくことになりました。途中、23時~45分ほどに温泉に入り、就寝は24時半になりました。
9月12日(木) 晴れ
寝袋宿泊でしたが、起床の7時まで皆ぐっすり寝れて疲れがとれたようで、朝一番に今日の日程を相談すると、「もう1ヶ所でたたかせて下さい」とのこと。当初の予定では、仮設団地の方と少しお話して、何かお手伝いできることがあれば一緒にさせて頂き、東京に戻るつもりでしたが、昨夜のうちに石巻市内の中心部まで戻ってきたので、予定が変わりました。
まっすぐ帰るなら正午頃東京着。彼らの気持ちは分かりますが、本日の公演先を探す隊員の気持ちは複雑・・・。初期の頃から良き関わりをもたさせて頂いている地元の人たち数人に8時頃お電話させて頂いたところ、1ヶ所からOKをもらいました。
目的地に1時間前には到着できたので、足を少し伸ばして仙台市にある全壊した教会の跡地を2年以上ぶりに訪問しました。第1次から訪問してきましたが、ずいぶん変わりました・・・。草が背丈以上に伸びていました・・・。近くにあった小学校も更地になっていました・・・。記憶を頼りに、教会があったであろう場所に向かって、この地の人々の鎮魂の思いを込めてまず祈り、そして演奏させて頂きました。途中、パトカーが巡回に来ましたが、しばらく止まったのち、何も言わずに去っていきました。
その後、今回最後の公演地となった仙台市のU幼稚園を訪問。この園自体も子どもの多くも被災しています。突然の訪問なので大変恐縮しましたが、仲介してくださった牧師先生も、幼稚園のみなさんも本当に快く受け入れて下さり、180人程のお友達と共に楽しむことができました。
子どもたちも、途中からは、立ち上がってみている子が多かったですし、女の先生方も相当ノリノリで、楽しんでくださいました。子どもたちは初めて和太鼓を見る子がほとんどで「太鼓の達人が来た~」「うぉ~」「すごい~」と言いながら、拍手をしたり、お兄さんたちの真似をしたりしている子たちが多かったです。
帰ろうとした時も、園児たちが、お兄さんたちの手足を羽交い絞めにして帰れないようにしたり、数人で手を組んで通せんぼしたり・・・お兄さんたちのことが大好きになったようです。すごくかわいかったです。私たちの車が見えなくなるまでずっと見送ってくれました。
計画の段階から最後の最後まで、平安と、次につながる素晴らしい出会いと感動に満ち溢れていました。
当初の予定では18時に新宿到着目標でしたが、なんと17時58分に到着。感謝!
これからも一つ一つの出会いを大切にしてアガペーCGNらしい関わりをもち続けられるように祈りつつ・・・。
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