今回は東京少年少女合唱隊のみなさまと一緒に活動させていただきました。3月10日は岩手県大槌町の3カ所の会場で地元の方々と一緒に合唱を、11日には釜石市東日本大震災犠牲者追悼式の中で献唱をさせていただきました。
3月9日(金)
東京少年少女合唱隊は、80名を超える隊員の中から選ばれた、小学4年生から高校生までの21名と、大人の5名、長谷川先生たちスタッフ2名と、奏楽者1名の合計29名の方々が岩手県に向かってくださいました。
3月10日(土)
アガペーCGNが先に現地に到着し、準備をさせていただきました。10時過ぎには東京少年少女合唱隊も無事到着し、着替えてリハーサルを始めることができました。
土曜日は通常幼稚園は休みでしたが、その日は特別に「参観日」にして下さり、お母さんやお父さんたちも集まり始め、子どもたちと父兄、幼稚園関係者で98名程の参加者となりました。11時過ぎから始まり、アメージング・グレイスやアベ・マリアなどの曲を最初にした後は、スタンツを交えた楽しい曲、子どもたちとの輪唱、聴衆全体での大合唱、日本の唱歌が次々歌われた後は、今回のツアーのテーマソングの「虹の彼方に」等ポピュラーソングが歌われ、皆とても感激した様子でした。
最後には「崖の上のポニョ」が振付つきで歌われ、子どもたちもステージに皆あがって一緒に歌いました。予定にない「さんぽ」は皆よく知っていて大合唱となりました。そして合唱隊の皆さんから子どもたち一人一人や父兄の方々にプレゼントが渡され、子どもたちも合唱隊の皆さんにプレゼントを渡し、よい交流の時も持つことができて感謝でした。本来幼稚園の子どもたちがじっとしていられる時間も30分ほどにもかかわらず、40分程度のコンサートが予定されていました。しかも、アンコールなどで結局50分を超えるコンサートとなってしまいましたが、子どもたちは食い入るようにして見てくれていたのが印象的でした。園長先生をはじめ皆さん歌が大好きなので、涙ながらにとても感激してくださったので、私たちもうれしかったです。
お昼は、注文していたお手製のY商店の「特性お弁当」をおいしくいただきました。そして、13時半頃に次の公演会場に到着。ここは既に学校としては使われておらず、避難所として使われていた体育館でしたが、何度かコンサートなどを行わせていただいた場所です。既に集まっておられたのは20~30名で心配していましたが、他の地域や遠くの仮設からも来られて86名ほどの方が集まってくださいました。小雪の降る中にも関わらず、その中でよく来てくださったと思います。
体育館の床は波打っており、ピアノが絶えずグラつくような中で14時からコンサートが始まりました。
子どもたちや若い人たちもいましたが、多くは年配の方々でありながら、皆で輪唱も楽しまれ、大合唱となって盛り上がりました。特に、「ふるさと」などの日本唱歌が美しく歌われる中に感動が広がったようです。ここでも予定の40分を超えるコンサートとなり、合唱隊の皆さんから聴衆の一人一人にプレゼントが渡されました。
会場には、釜石高校の音楽部の高校生5名と先生が「長谷川先生にお世話になりました。明日の追悼式では交流が持てないから」ということで、駆けつけてくださり、お返しの合唱も披露して下さいました。参加者も皆大変喜んでおられ、あるご婦人は別れを惜しんで最後まで見送って下さいました。
3か所目には特別養護老人ホームを訪ね、16時からのコンサートとなりました。奇麗なホールに、入所されている車椅子の方々が次々集まり、近隣からか子どもたちやお母さんたちもいて、関係の職員たちも含め76名程の方々が集われました。『老人ホームの方々は余り反応を示さないのではない』かと心配する者もいましたが、お年寄りの方々も口が開いて歌い出しているのがわかり、みなさんとても感激されたようです。美しい曲、荘厳な曲、楽しい曲、また日本の唱歌のような懐かしい曲。皆感動に包まれました。
入所されている方から、花束が長谷川先生に渡され、合唱隊の子どもたちからも来られている一人一人にプレゼントが手渡されました。園長先生も大変感激して喜んでおられました。最後に施設の職員の方が合唱隊に加わって前に立って、手話で手ほどきをしてくださり、皆で「ふるさと」が大合唱されました。
その後釜石で夕食を取り、合唱隊の皆さんは釜石市が準備してくださった施設で「敷きマット」と「寝袋」と、「毛布」を使って宿泊しましたが、とても楽しいひと時であったようです。
3月11日(日)
合唱隊の皆さんには、近くのコンビニで買ったおにぎりやゆで卵などの朝食を食べていただきましたが、そのコンビニの店長さんが『合唱隊の皆さんに☆』とアメリカンドックをプレゼントして下さいました。
10時前には宿舎を出発し、10時半前には釜石高校に到着。バスを停める場所が心配されていましたが、会場のすぐ横に駐車させて頂ける事になり感謝でした。会場にはイスがぎっしり並べられ、ステージには祭壇が作られてありました。大きな体育館で、前には花、後ろは人人人・・・声を吸収する要素が多く、音が響かない所なので、12時まで入念な練習が行われました。部屋で昼食を取った後、音楽室でさらに練習する事になりましたが、ここはさすがによく響き、会場によって合唱隊の演奏の聞こえ方が全然違うことがわかりました。
14時半の追悼式開始直前に会場に入ると、中は人で溢れかえっており立ち見の方々も多く、結局、合唱隊の皆さんはずっと出番まで立って式典に参加しました。非常に堅い式典が進む中で、遺族代表の言葉は会衆の心を打ちました。そして15時半過ぎに献唱の時間となり、10分程の短い時間でしたが、フォーレの「レクイエム」、宮沢賢治の「星めぐりの歌」、オズの魔法使いから「虹の彼方に」が合唱され、一番後ろの2階席で録画していたビデオでもしっかり録音できるほど、しっかりとした、そして美しい演奏がなされました。合唱が終わるとまだ献花が終わっていないのに、立ち見の人々で帰り始める人々もいました。その後合唱隊の皆さんは、正面の隅の方で献花の間BGMのように30分程の合唱が続けられました。会場の方々で合唱隊に挨拶されていく方々もあり、皆さん喜んで下さったようでした。
天気予報では雪でしたが、雪は降らず交通も順調で合唱隊の方々は東京に向かうことができました。ハードなスケジュールでしたが、合唱隊の皆さんにとってもかけがえのないツアーとなったようです。アガペーCGNは皆さんを見送った後、一関の拠点で宿泊。
3月12日(月)
宮城県塩釜市にある、震災初期にお世話になった方々にご挨拶をした後、岩沼市にある教団のMSR+の拠点に寄り、聖書協会からの「写経聖書」のサンプルを渡し、東京に向かいました。今回もたくさんの笑顔と涙に出会いました。みなさまのお祈りを心より感謝いたします☆これからも、人々の心の深いところに真の喜びがあふれるように共に祈っていきましょう。
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