2012年2月21日

第28次:2月13日(月)~15日(水) 大槌町、釜石市

今回は、大震災一周年となる3月11日と、その前日の10日に、釜石市と大槌町で、世界的にも知られている東京少年少女合唱隊の演奏を行うための準備に出掛けました。合唱隊の代表の方々を含め5名で、期間も短期間でしたが、良い交わりと準備の時を持つ事が出来ました。

会場となる幼稚園

会場となる体育館

13日は移動日ですが、14日の午前中は大槌町の幼稚園、仮設団地、老人ホームを訪ね、午後は釜石市役所に出掛けました。合唱隊の方々は被災地に入るのは初めてとの事で、11ヶ月経ったとはいえ、土台を残して原っぱとなっている街々の様子に言葉を詰まらせていました。A幼稚園では、園長先生から子どもたちを連れ山に避難した震災時の話しを聞き、合唱隊の先生もご自分の親族が被災した事もあり、熱心に聞き入っていました。明るく広々とした幼稚園の空間と子どもたちの笑顔に、合唱隊の方々もとても励まされたようでした。B仮設団地でも会場を下見し、200名の避難者に床がたわんだという体育館を見せてもらったり、被災時の話しを聞いたりして良きココロの触れ合いの時をもたせていただきました。合唱隊の方々は、話しをして下さった地域の世話役の方の熱心な姿に励まされたとの事です。C老人ホームでも、良い打合せが出来、施設内も見学させて下さいました。皆さん今回の合唱隊のコンサートをとても楽しみにして下さっているようでした。

仮設団地

会場となる老人ホーム

大槌町では、このように来月震災一周年となる前日の3月10日に3つの場所で、東京少年少女合唱隊による「慰めと希望のコンサート」を行う予定です。そして3月11日には、釜石市の東日本大震災犠牲者追悼式の中で、献唱の演奏と献花時の演奏を行います。

2月14日午後には、釜石市役所で市長、副市長、総務部の方々にご挨拶し、打合せをすることが出来ました。釜石市は合唱が盛んで、東京少年少女合唱隊の演奏を楽しみしているようです。釜石市では、式典を行えるような市の施設がすべて被災し、今回の式典は釜石高校で持たれますが、その会場も下見をし、合唱隊の方々は釜石高校の音楽部の方々とも親しく交わることが出来ました。合唱隊の方々はその後、釜石駅から帰路につきましたが、「銀河鉄道」で有名な釜石線に乗れるのを楽しみしていたそうです。

市長室にて

市の追悼式の会場となる体育館

2月15日は、午前中再び大槌町を訪ね、食事の手配をはじめ、今まで訪ねた幾つかの所にコンサートのポスターを届け、来月の案内にあたりました。またいつもお訪ねするD地区には少しばかりの食品を届け、いつものように親しく語り合う事が出来ました。「男性の料理教室」など楽しい話もありましたが、「心の置きどころのない人たちが再開したパチンコに群がる話」や、「町民の殆どが家族や親しい人を亡くしながら、今まではとにかく目の前の事に必死になっていたが、一周年を迎えるにあたってあらためて家族の死に向き合わなければならず、心のケアは一年経とうとするこれからこそ重要である事」など、深刻な話にこれからの支援の在り方を考えさせられました。

昼に大槌町を出発し、花巻で3月のお弁当の手配をした後、一路東京へ向かいました。

仮設の店舗などが出来始めていますが
未だ大きな変化の見られない街の姿

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