今回の奉仕は、元女優で料理専門家のMさんが中心となって、仮設住宅の皆さんや在宅被災者の皆さんと、集会所で一緒に楽しくお料理をして、美味しい昼食の時間を持ちました。90歳を越えたおばあちゃんも持ち前の手先の器用さを発揮して、椅子に腰かけて春巻きの皮を並べ、チーズを準備し、集まった方々全員が料理したことは大きな喜びでした。1時間半の間に、出来上がった料理は具だくさんのいなりずし、鯛のすまし汁、りんごとハムとチーズの春巻き、りんごの肉巻揚げ、代表的博多料理の「がめ煮」など7品目でした。出来上がった料理を囲んで、「お正月が来たみたいだ!」と皆さん大喜びでした。おなか一杯になったところで、90歳のおばあちゃんがいきなり郷里の民謡を歌いだし、皆が感激して相槌を打って聞き入りました。津波と地震からやっと今になって歌えるようになったと話しておられました。
Mさんは時代劇「水戸黄門」や「銭形平次」などに出演された女優さんで、当時のブロマイドを持参され、皆さんが大喜びでした。自作の歌をMさんが披露し、懐かしい唱歌は皆さんがMさんと一緒に歌い、楽しいひと時でした。お年寄りの方々のデイ・ケア・センターでは、歌とトーク、絵話を皆さんが楽しんでくださり、なんと帰り際に「隊員の奉仕に感謝して」とおっしゃって皆さんで水戸黄門の主題歌を歌ってくださり、Mさんも隊員も大感激でした。
3か所で一緒に料理をして歌を歌いましたが、いつもひとりで、あるいは夫婦の方は二人で食事をするのが、その日は16人から21人と一緒に食事ができ、「大勢でいただくとこんなにたくさんおなかに入った」と喜んでくださいました。食事は人々の心を和やかにし、歌を引出し、「身近にある食材で一工夫すれば、こんなにおいしいものができるから、早速今度は自分でも作ってみよう」と皆さんが嬉しい意気込みを示してくださいました。残ったものは、来られなかった近所の方々へ皆さんが持ち帰ってくださいました。
今回は、大槌町内の仮設団地2か所と在宅避難の方も多い地域の集会所と高齢者センターでのひと時でした☆他にも数軒訪問でき、再会を喜び合いました!
男2名と女4名の隊員は、皆さんの笑顔を思い浮かべながら穏やかな晩秋の東北を後にしました。
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